本紹介


猛スピードで母は

猛スピードで母は

第128回芥川賞受賞作。
たいていの芥川賞受賞作や候補作は
まぁ新人なので力が入っていたり
文学性を出そうとするのが文脈や語彙に
垣間見えて無理を感じたりするものです。
でも、この長嶋氏の文章には
そういう小技がいっさい感じられず
さらりと文章を書いている印象で
そこに非常〜にセンスを感じる。
サラサラ書いてる感じがするんですよ。
原稿用紙に向かって唸ってないで。
読み手にそう思わせる作家って
そんなに居なくないですか?。
2編収録されているけれど
自分は「サイドカーに犬」の方が
印象深かった。書店で見かけたら
読んでみてください。