混沌とした時代に


前回述べたオランダに留学している友人は
美術学校に留学しているのだが
彼女の話を聞いて思うところがあったり。
大方、日本の美術学校において
平面作品では圧倒的に
抽象に走る傾向がみられる。
彼女も抽象画を描いているのだが
留学先では周囲が8割方、具象で驚いたという。
でもこれはヨーロッパは敏感なだけで
思うに再び時代は具象を求めているのだと思う。
混沌とした時代には人々は
曖昧なものより明確なものを求めたがる。
画面に広がる曖昧模糊とした抽象よりも
手がかりとなる形や対象物を
見つけて安心感を得たくなる時代の到来。
抽象画の不安感より
具象画の確実性がキーワードか?。
スーパーリアリズムが君臨するとは思わないけれど
少なくとも、何かテーマや、きっかけを
鑑賞者に与える「形」を描いた具象作品が
受け入れられる時代なんじゃないかなぁ?
等と漠然と考えていたりする。
描き手も、鑑賞者もキャンバスの中に
何かを探し彷徨う時代ではなく
明快に見つける時代。


と言いつつ鑑賞者を困惑させるような絵を
描いてしまったらどないしょ…。試練ですな。…。